マーチン巻
俗に言うマーチン巻き、そろそろやめませんか?
修理等で預かるギターの1割くらいがマーチン巻をしているのですが、絃を外す時に素手では取れなくて面倒です。
外す時に1絃は指に刺してしまうし、6絃は硬くて指の力では外せない。曲がった絃先でヘッドに傷をつけてしまします。
私がマーチン巻きを知ったのはもう30年以上も前になりますが、その頃の絃は芯線が丸だった為に巻線の緩みが起きてしまいます。
糸巻きに巻いて余った部分をペンチで切ると巻線が緩んでしまう絃がありました。その為マーチン巻きをすれば巻線の緩みもなくなると言う利点だったのだろうと思うのですが、現在の絃は芯線が6角になっているため巻線の戻りが起きません。
芯線が丸の時代には、芯線と巻線の間に糸を巻いて緩み止めをしている絃もありました。
現在アメリカ製の絃であれば巻線が緩む事もないと思います。中国やベトナムの絃が安く流通しているのでマーチン巻が必要なのかもしれませんが、絃は良いものを使いましょう。マーチン巻きしなければ使えないような絃は買わずに、そろそろマーチン巻はやめませんか?