November 2004
November 29, 2004
November 24, 2004
合板
アコースティックギターの材料を大きく分けると単板と合板に分かれます。
合板にも、ローズやマホガニーやハカランダ等あります。
ほとんどのギターに使う合板は薄い板を3枚貼り合わせて出来ています。
3枚板の構成は、ギターの表から見える部分と、ギターの内側になる部分にローズやマホガニーを使って、その真中になる材料はローズやマホガニーとは無縁の材料の場合もよくあります。
例えば、表と内側の材料は0.6ミリ真中の材料は1.5ミリ合計2.7ミリの厚みの合板を使っている場合もあります。
ここで問題なのは、ローズの合板はローズの音がするのだろうか?ってことです。
答えはローズの音はしません。マホガニーの合板も、ハカランダの合板も、単板の音はしません。
合板のギターを選ぶ時は合板の違いは気にしないで、音だけを気にして選べばいいと思います。
気に入った音であればどんな材料の合板でも何も問題ないです。
まあでも、一般的には単板のギターの方が良い音ですが。
November 23, 2004
ウクレレの絃
ウクレレの修理で多いのは絃ビレです。
ハワイ製のウクレレはフレット処理がひどいのも原因なんですが、もう一つ多い原因は古い絃を使っている事です。
ウクレレの絃は、ギターの絃の様に死んだら音がこもる等の変化がなかなか起こりません。
絃がビルようになったらまず絃を交換してみてください。それだけで治る事が多いです。
また、ウクレレの音は絃にとても左右されます。絃の材質も太さも色々あります。色んな絃を試してみることをお奨めします。今までとは全く違った音になる事もあります。
ウクレレ自体の構造が簡単な為音が絃に左右される事が多いのかと思います。
November 22, 2004
November 21, 2004
ハカランダ
サイドバックの材料でハカランダを使っているギターは希少価値があって高い値段がついてます。
ハカランダ特有の音もあって好きな人には良いのですが、ハカランダと言っても何でもかんでも良いと言うものではありません。
木材には柾目・板目と言うものがあって、楽器には通常は柾目の材料しか使わないものです。
それがハカランダに限っては板目であろうと平気で使って、ハカランダだからと言う理由で高い値段がついています。
稀にハカランダの柾目のギターも見る事もあるけれども、柾目の価値が解っている人が少ないのか、板目と同じ値段で売れられています。
板目のハカランダのギターは数年経って必ず問題がでます。割れたり、反ったり、変形したり。
ハカランダ以外では板目の材料をギターに使うことはありません。ハカランダだけ板目でも良いんだと言う間違った価値観はやめたいものです。
November 20, 2004
ハワイ製のウクレレ
修理の仕事をしているとハワイ製のウクレレのいい加減な部分がよくわかります。
問題で一番多いのは12フレットでのオクターブチューニングが合ってない物がほとんどです。
今まで見た中では、最大で8ミリブリッヂの位置がずれているものがありました。
次に多いのは絃ビレです。フレット処理をしてないウクレレが殆どです。
治せば良い楽器なのですが、そのまま使うには問題のあるウクレレが多いです。
買う時には気が付かなくても弾いてるうちに調子が悪い事に気が付いて修理に出すユーザーが多いようです。
ハワイ製ウクレレ選びには店員さんとよく相談して買われる事をお奨めします。
November 19, 2004
ギター
日本製のギターについて。
大きなブランドの日本製のギターは昔から同じ形同じ見た目なのに値段が何種類もあります。
それは例えば、同じギターの形で5万から12万まで5種類あるとか言うものです。
同じブランドにギターが5種類あって、その違いは材料だったりピックアップだったりします。
私も学生の頃はそういうもんなんだと、なんの疑いもなく受入れていました。
高いギターは良いに決まってる。安いギターより高い方が何かが良いに決まってるって思ってました。
確かに高いギターは、ボディーの材料が1ピースだったり、ピックアップが高級仕様だったりします。
そこで考えてみて下さい。
同じブランドの同じ形のギターに、良いギター悪いギターが存在するって事を。
矛盾がありますよね?。。。。。。そのブランドは安いけども悪いギターを買って下さいって言ってるんですから。
アメリカのギターメーカーは同じギターで何種類も作ると言うことを昔はしてませんでした。
ストラトキャスターの種類なんてなかったし、レスポールスタンダードにも、D28にもD45にも種類はありませんでした。
ギターを作っていると、普通ならばギターに上下をつける事なんて出来ないんです。
良い音を出そう、弾きやすいギターを作ろうと思って作っていると、自分が作るギターに上下なんて有り得ません。
そう言う考えで日本製のギターを見ると、矛盾がいっぱいあります。
一度考えてみては如何でしょうか?
November 18, 2004
November 17, 2004
November 16, 2004
マーチンギターの修理
マーチンのギターの修理を数多くやっていると、マーチンってギターはよく出来てるなぁって思わされます。
なにが良く出来てるかと言うと、修理できる様に作ってある。ってことです。
アコースティックギターは長年使っているとブリッヂ周辺が持ち上がってきます。
絃の力に負けて表の板が変形してしまいます。これは仕方のない事なんですが、1度変形した表板は元には戻りません。この場合の修理方法はネックの角度を変える方法しかありません。一般にネックリセットと言われてる修理です。
マーチンのネックリセットは、リセット出来る様に作ってあるので、素晴らしいなぁと思います。
15フレットを抜いてそこに小さな穴を開けて、その穴から蒸気をいれると接着剤が緩んでネックを外す事ができます。
ギターは修理して使っていれば長持ちします。100年くらいは使えるのではないでしょうか。。。
マーチン以外のギターで、修理の事を考えて作ってるギターはなかなか存在しないです。残念。。。
November 15, 2004
November 14, 2004
ギターについて、あれこれ。その1
ギターの音を語るときに、サイドバックの材料がハカランダだからとか、ローズだからとか材料で音を分ける人が沢山います。
材料によって音の特徴はあるのですが、それが全ての様な言い方する人がいます。
材料で音が決まる訳ではないのです。
ギター001と002は、木材料は全て同じ物を使っています。が、出る音は全く違うものです。
音を違う様に作ろうと思って作ると、材料の違い以上に音を変える事ができるのです。
先日のアコースティックファンフェアで試奏して頂いた方々にもその違いは確認して頂きました。
また、ギターの形でギターを分けようとする人もいます。ドレットノートはカッティング向きだとか、000はフィンガーに向いてるだとか言う人もいます。
小さいギターで充分に低音の出るギターも沢山あります。形は好みと弾き易さで選べば良いのではないでしょうか。
材料や形で音や演奏スタイルまで区別しないほうが、より良いギターに巡り合えるのではないでしょうか?
November 13, 2004
November 12, 2004
November 11, 2004
November 10, 2004
November 09, 2004
November 08, 2004
はじめに
会社員時代、色んなブランドの色んなギターの生産に携わってきたけども、本当にいいものってのはあまり無かったような気がする。
ギターって弾くためにあるって基本が崩れていて自分で納得いかなかったのが独立の発端かな。